精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価

精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価読者が喜んで読むのならいいのかなあ?
ここでのレビューを眺めていると,精神科医の薬物療法についての発想を紹介し,その真剣さを一般に伝えていることが本書の長所であることが判る。本書をきっかけにして,患者と精神科医の間で建設的な議論が展開されることを望む。

しかし,おじさん精神科医である私としては,本書の議論の多くに妥当性の裏づけが欠落していることを指摘しておく必要を感じた。これまで同業者と多く議論を重ねてきた経験から言うなら,薬物療法についての精神科医の薀蓄は,個人的な経験によって強く脚色されていて,偏り・バリエーションがごく大きいものである。もちろん,薬物療法の経験について議論を交わすことは,精神科医にとって重要な勉強の機会であり,その薀蓄を現場の状況に合わせて取捨選択できるのであれば有益なものとなりうる。その意味で私は本書を楽しく読ませていただいたのだが,同時に議論の断定的な調子やオカルトじみた見解に辟易させられることが多かった。本書には,自らの経験を無謬と捉える謙虚さに欠けた議論が少なからず含まれている。

少なくとも,精神科薬物療法が本書で示されたような思考プロセスの中で決定されるものだと誤解されないようにする配慮は必要だと感じた。このような個人の経験に基づく「薀蓄」の他にも,臨床家は,(その人がちゃんとした人であるなら)実証研究の知見や副作用報告,しっかりした類似症例の報告,患者のおかれた状況の諸条件,などを考慮して薬物療法を進めていることを強調しておきたい。

これから何度も何度も読もう。。。
これはまねをする本ではありません。

きっと鑑賞する本なのだと思います。

でも心理臨床に役立つたっぷりのエキスを含んだ本。

私は心理士のたまごだけど、これから何度も何度も読もうと思います。

そうすれば、そのたびに気づきが得られそうです。

プロデューサー・熊木医師の慧眼
官能的評価という問題提起は革新的である。

それをこのようなかたちで纏め上げるという構想もたいしたものである。

この書のプロデューサーともいうべき熊木先生の慧眼には驚きさえ感じた。

精神医学関係書としては、近年なかった名著といえよう。
精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価

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